会議資料やプレゼンテーションの資料・報告書・決算書・研修のレジュメ…etc.
モノクロの社内資料は、ビジネスシーンで使われることが多いもの。少部数ならオフィスで簡単に印刷できますが、200冊を超えるような数量になると印刷や製本が大変です。印刷会社へ外注に出したいけれど、経費のことを考えて迷う方も多いのではないでしょうか。
モノクロ冊子印刷を主に扱う当社では、お客様から社内資料についてご相談をお受けすることが多くあります。
その際「その資料、当社で印刷すれば安くできます!」ということも、しばしばです。
そこで今回は、モノクロで資料印刷する場合の手間やコストについて、詳しくご紹介していきたいと思います。オフィスのコピー機を使って作成する場合と、印刷会社に発注して作成する場合、それぞれの費用を比較したグラフも掲載しますので、この機会にぜひ参考にしてみてください。
まずは2つの選択肢を比較
比較項目 | オフィス印刷 | 印刷会社 |
---|---|---|
印刷コスト | ◎ 少部数なら安価 | ◎ 大部数なら割安 |
印刷品質 | △ プリンター性能に依存 | ◎ 商用印刷で高品質 |
時間・手間 | ◎ すぐ出せる | △ 入稿や納期が必要 |
仕上がり | △ 用紙・加工に限界あり | ◎ 用紙・製本・加工が多彩 |
デザイン自由度 | △ オフィスソフト中心 | ◎ Illustratorなど対応 |
オフィスで印刷するメリット・デメリット
メリット
- 必要なときにすぐ印刷できる
- 1部から対応でき、柔軟性が高い
- 機密資料も自社内で完結できる
デメリット
- 大量印刷はインク代・人件費が高くなる
- カラー印刷が割高
- 印刷ムラや用紙の制限がある
印刷会社に依頼するメリット・デメリット
メリット
- 仕上がりが美しい(写真・グラフが鮮明)
- 部数が多いほどコストダウン
- 製本や特殊加工も可能
デメリット
- 入稿や校正に手間がかかる
- 少部数だと割高になることも
- 納品まで時間がかかる
コスト目安を比較
印刷例 | オフィス印刷 | 印刷会社 |
---|---|---|
A4 カラー 10部 | 約1,200円(インク・紙代含む) | 約2,000円〜 |
A4 カラー 100部 | 約10,000円〜 | 約5,000円〜 |
社内資料をオフィスで印刷する場合
オフィスに導入されているコピー機で一般的なのは、FAXやスキャナーなどの機能が一体となった「複合機」と呼ばれるものです。複合機を使って大量に印刷すると、手間やコストはどれくらいかかるのでしょうか?一般的なモデルケースを見てみましょう。
モデルケース:X社の場合
研修のための資料データを作ったA課長。A4の用紙に本文64ページを両面印刷し、表紙をつけて200冊分を準備する予定です。
データはモノクロ(白黒)で作成済み。社内で使うものなので経費をかけたくありません。そのため、社員Bさんにオフィスで印刷するよう指示を出しました。
印刷〜製本にかかる時間は?
まずは、X社の資料に必要な印刷枚数を計算してみます。
印刷枚数=(本文64枚+表紙1枚)×200部=13,000枚
X社のオフィスで使っている複合機の印刷スピードは、毎分20枚。13,000枚の印刷をするのには約650分、つまり10時間以上かかる計算になります。
その間、何度も用紙の補充やホッチキス留めなどの手間がかかるため、社員Bさんにとっては大変な作業です。
日常的に大量の資料印刷を行う会社では、複合機にオプションで自動給紙機能・ステープル(ホッチキス)機能をつけている場合もありますが、そこまで本格的に設備を整えている会社はごく稀で、一般的な会社では給紙や製本を手作業に頼ることになり、かかる手間は膨大です。
印刷にかかるコストは?
社内で印刷する場合に発生する費用が「カウンター料金」です。
カウンター料金とは、印刷枚数に応じてかかる料金のこと。オフィスで複合機を購入・レンタルする場合は、保守会社と「カウンター保守契約」を結ぶことが多く、修理やメンテナンスを無料で行ってもらう代わりに、カウンター料金を支払う仕組みになっています。契約内容によって金額はまちまちですが、モノクロ1枚当たり3~5円が一般的です。そのほかに基本料金というものがあり、使用の有無に関係なく毎月発生する金額となります。極端にカウンター料金が安い場合は、本体のリース料金が高かったり、印刷に必要な消耗品であるトナー料金が含まれていなかったりと、別の部分で料金が発生している可能性がありますので、相場から見てカウンター料金があまりにも安い場合は、一度契約内容の確認をおこなうことをオススメします。
カウンター料金
X社のカウンター料金は、モノクロ1枚3円。資料は全部で13,000枚印刷するので、カウンター料金=13,000枚×3円=39,000円…①
用紙費用
用紙枚数=(本文32枚+表紙1枚)×200部=6,600枚
X社で使っているコピー用紙は1枚あたり0.7円。そのため、用紙代は以下の金額になります。
用紙代=6600枚×0.7円=4,620円…②①と②を足すと、X社がオフィスで資料印刷する場合の主なコストは43,620円になります。
別途基本料金、担当者の人件費が発生しますが、各社バラツキがあるため割愛します。
まとめ
- オフィス印刷は少量・緊急・社内向けにおすすめ
- 印刷会社は大量・高品質・外部向けに最適
- 用途と部数でベストな方法を選びましょう