冊子の中でも、商品の取扱説明書などによく見られる「小冊子」
情報共有、情報発信のツールとして、個人で作られるケースも増えています。しかしながら小冊子印刷には独特の難しさがあり失敗がつきもの。
手際よく印刷・製本するには、ちょっとした知識やコツが必要です。
そこで今回は、小冊子印刷を検討中の方に向けて、実際に作る際に役立つ情報をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
小冊子の印刷方法とは?
まずは「綴じ方」を決めよう
小冊子の印刷で最初に決めるべきなのは「綴じ方(とじかた)」です。
目的やページ数によって適した製本方法が異なります。
代表的な綴じ方は以下の3種類です。
- 無線綴じ:背をのりで固める綴じ方。雑誌や書籍で使われ、ページ数が多い冊子に向いています。
- 中綴じ:用紙を2つに折り、中央をホッチキスで留める方法。パンフレットや資料集など、比較的ページ数が少ない冊子に最適です。
- 平綴じ:用紙の端をホッチキスで留める簡易的な方法。学校プリントや報告書などに使われます。
それぞれの特長を理解し、用途に合った製本方式を選びましょう。
用紙サイズとページ数も重要
小冊子でよく使われるサイズは以下のとおりです。
- A5(148×210mm):コンパクトで配布しやすく人気
- B5(182×257mm):ノートサイズで資料向け
- A4(210×297mm):情報量が多く、企業向けに最適
また、小冊子は通常「2の倍数」「4の倍数」でページを作る必要があります(例:8ページ、12ページ、16ページなど)。これは面付けや印刷の都合によるものです。
小冊子の印刷方法は2つ
1. 印刷会社に依頼する
プロに任せることで、仕上がりがキレイで安心です。
特に以下の場合におすすめ。
- 部数が多い
- カラーで印刷したい
- 見栄えの良い冊子にしたい
最近はオンラインで簡単に注文できる印刷通販サイトも増えています。
2. 自宅のプリンターで印刷する
少部数だけ作りたい場合は、自宅のプリンターでも印刷可能です。
PDF形式で作成し、両面印刷して中綴じするのが一般的です。
ただし、以下に注意しましょう。
- ページの順番がズレやすい
- ホッチキスの位置が合わないと見栄えが悪くなる
- インクのコストが高くつくことも
失敗しないための小冊子作成のコツ
1. ページ構成を事前にしっかり考える
小冊子は「表紙・目次・本文・裏表紙」という構成が基本です。
流れを意識した構成にすると、読みやすくプロらしい仕上がりになります。
2. 高解像度の画像を使用する
印刷には解像度300dpi程度の画像が必要です。
Webで使う画像(72dpiなど)をそのまま使うと、印刷時にぼやけてしまいます。
3. カラーモードはCMYKで作成
RGB(画面用カラー)ではなく、**CMYK(印刷用カラー)**で作成することで、印刷の色味が安定します。
デザインソフト(Illustrator、InDesignなど)を使うとカラーモードの変更が可能です。
よくある失敗とその対策
- ページがズレる → 面付けの確認を怠らない
- 色がくすんで見える → CMYKで作成しよう
- 文字が切れてしまう → 仕上がりサイズ+3mmの「塗り足し(トンボ)」を設定する
まとめ
小冊子を印刷する際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 綴じ方(無線綴じ・中綴じ・平綴じ)を用途に応じて選ぶ
- ページ数は2、4の倍数にする(選択する製本方法により異なる)
- 高解像度の画像+CMYKカラーでデザイン
- 自宅印刷よりも印刷会社を活用すると安心
印刷会社のテンプレートや無料サンプルを活用することで、初めてでも安心して小冊子制作ができます。
情報を伝えるだけでなく、見た目も美しく、手に取りたくなる小冊子を目指しましょう。