・紙目とは何か?

用紙には縦目、横目がございます。普段は聞き慣れない言葉ですが、A4仕上がりの冊子であれば「横目」B5仕上がりの冊子であれば「縦目」といった適正な紙目を常に選択してあげることで、より良い冊子が出来上がります。
用紙種類によっては横目のみ、または縦目のみしか製造されていない用紙もありますが、弊社では原則紙目が合うように注文します。

お手元にある不要な用紙を一度、指で破いてみてください。綺麗に破れる方向に紙目が通っているということですので、すぐにご確認いただけると思います。
一枚の用紙では分かりづらくても、冊子の場合、複数枚を重ねて一つの冊子になりますので、紙目を逆のまま作成すると、開いた時に冊子が突っ張ったような抵抗ある感じに仕上がり、背中にしわなども入りやすくなります。
紙目が適正ですと、冊子が開きやすく背中にしわなども入りにくくなりますし、長期使用後も冊子がバラけたりしづらくなります。

一般的に印刷通販会社で適正な紙目をご注文時に選択することはできないケースがほとんどです。チラシなどの一枚物では影響はさほどありませんが、冊子やパンフレットを作成する場合は、紙目が非常に重要な点となりますのでご注意ください。
作成したい冊子に適した紙目を選択してくれる印刷会社を選ぶことをオススメいたします。
弊社では適正紙目を常に選択いたします。日本有数の製紙メーカーで製造された用紙のみ使用する為、輸入紙などによく見られる粗悪品なども皆無で、常に安定した高品質な用紙で印刷製本いたします。

・横目用紙とは

用紙の短辺に平行に繊維が流れている用紙のことを言います。
弊社ラインナップにもある「レザック」や「江戸小染はな」など、表紙に利用される用紙は横目のみの製造が多く、A5・B5仕上がりの冊子に横目のみ製造されている用紙を選択すると、冊子が出来上がった時に表紙の紙目が逆を向いてしまいます

・縦目用紙とは

用紙の長辺に平行に繊維が流れている用紙のことを言います。
代表的な用紙では上質紙、再生紙、書籍用紙や色上質紙と様々です。
横目のみの用紙とは違い、A4・B6仕上がりの冊子では、冊子が出来上がった時に表紙の紙目が逆を向いてしまいます
ただし本文に使用する用紙は縦横製造されているケースが多いため、あまり気にする必要はありません。

・用紙規格の種類・紙目について

用紙には様々な規格サイズがあり、一般的な印刷会社が取り扱う用紙規格は以下の3種類となります。他にもB判、ハトロン判などございますが、弊社では滅多に使用しておりません。弊社の冊子印刷ラインナップにあるA4,A5サイズはA本判全紙を使用します。そのままでは大きすぎて印刷機械に設置できないため、全紙を4切に落としてから使用します。
B5,B6,4/6判サイズ(128㎜×188㎜)は4/6判全紙を使用します。こちらも同様に全紙を5切、8切に落としてから使用します。

A本判(エーホンバン)625㎜×880㎜A4,A5仕上がり時に使用する用紙となります。
菊判(キクバン)636㎜×939㎜ A4,A5仕上がり時に使用する用紙となりますが、塗り足しのある冊子や背幅が広い冊子の場合に使用します。
4/6判(シロクバン)788㎜×1091㎜B5,B6仕上がり時に使用する用紙となります。

・全紙の横目、縦目

全紙に対して横目、縦目がありますが、特殊紙は横目のみ製造というケースが非常に多く、この場合仕上がりサイズに適した紙目を選択しようとすると、非常に無駄のある注文をしなければならなくなります。

横目用紙説明
短辺に平行に紙目が通っているのが横目
縦目用紙説明
長辺に平行に紙目が通っているのが縦目

・B5仕上がり冊子

以下の資料①B5表紙を作成するために、レザック175kg(4/6判横目のみ)を8切で用意したとします。
すると資料②を見るとわかるように、資料①の冊子の理想の紙目と逆を向いていることがわかります。

表紙紙目説明
資料①B5表紙
全紙紙目説明
資料②紙目が逆になる

では仕上がりに適した紙目に合わせるにはどうすればいいかと言いますと、資料③のように4/6全紙を4つ(B3)に断裁します。そこから資料④のようにB3の周囲を切り落とし、B4サイズに合わせる必要があるのです。
B5仕上がりサイズの冊子を700冊ご注文いただいた場合、印刷製本予備を含め800枚必要となります。レザックは1包100枚にて販売されておりますので、100枚を8切で注文すれば800枚出来上がるので、700冊の注文に対応可能なのですが、紙目を合わせるとなると全紙200枚を4切(B3)にしてから周囲を切り落とし、B4サイズ800枚にしなければなりません。全紙枚数は倍必要となりますので、当然費用も倍になります。

用紙紙目説明
資料③
用紙紙目説明
資料④

・A4仕上がり冊子

続いてA4仕上がり冊子をご注文いただく場合に、表紙を特殊紙に設定されますと、A本判サイズの全紙があれば資料⑤のように問題なく適した紙目にて断裁できるのですが、上述したように弊社が扱う特殊紙には4/6判横目のみしかありません。
B4サイズのように半分にまで減らすことはできませんが、資料⑥のような少し変わった断裁方法で少しでも安価に抑えることは可能です。
この場合、A4仕上がりに適した紙目は2つ逆目が3つになりますので、一つの商品に紙目が混ざることになります。
400冊ご注文いただいた場合、全紙100枚を5つに断裁しますので、500枚A3サイズが出来上がります。
そのうち200枚横目仕上がり300枚縦目仕上がりとなります。

用紙紙目説明
資料⑤
用紙紙目説明
資料⑥

・紙目を無視して少しでも安価に

※ご注意ください※
ご注文数量によっては用紙費用に差がでないこともあります。また、こちらのサービスをご利用いただいた場合、冊子の突っ張りや背中のシワ、冊子の開きづらさなどがございましても弊社では一切の責任は負いかねます。品質を重視されるお客様は逆目サービスをご利用されないようよろしくお願いいたします。

・多少仕上がりが悪くなっても

少しでも費用を安く抑えたい

少しでも予算を抑えたいといったお客様におすすめのサービスです。
B5仕上がりの冊子では用紙の紙目が逆目※上図資料②参照A4仕上がりの冊子では用紙の紙目が混在※上図資料⑥参照するかわりに、紙目を合わせる場合よりご注文数量によっては安価にご注文いただけるサービスとなります。
こちらのサービスは自動見積もりから特殊紙を表紙に選択された場合
「表紙の紙目を指定せず少しでも安価で注文する」チェックボタンが表示されます。

※画像参照

表紙の紙目無視でのご注文参考画面


表紙ラインナップにある特殊紙(レザック・マーメイド・江戸小染はな)は製造段階で紙目が「4/6判横目」しかありません。
一部菊判もありますが、カラーバリエーションはごく僅かとなり、4/6判を購入するケースがほとんどです。こちらのサービスをご利用いただければ、多少の仕上がりの悪さに妥協いただく必要はありますが、ご注文数量によっては価格を抑えて用紙を発注することも可能です。

何度も繰り返し記載しておりますが、逆目で作成すると冊子が突っ張ったように感じます。若干の開きにくさを感じたり、冊子の背中にしわが生じたりするケースもあります。
そのあたりくれぐれもご注意ください。
弊社では通常のご注文時は必ず紙目を合わせるようにしておりますが、特殊紙は非常に高額ですので、お客様の作成される冊子の用途にあったご選択をいただき、必要であればこちらのサービスをお申し込みくださいませ。

特殊紙は非常に高額

レザック175kg全紙1枚の費用は約160円です。100枚注文すると16,000円
紙目を合わせて倍の注文だと32,000円が必要です。

紙目は混ざるが少しでもお安く!

全て紙目を合わせたい場合は400冊+予備100枚=500枚が必要です。全紙125枚×160円=20,000円
5切にて注文した場合は100枚×160円=16,000円