【必見】冊子印刷に利用できる特殊オプション加工

今回は弊社ラインナップにもあります特殊加工、また現時点ではラインナップにない特殊加工について、どのような加工でどのような用途で利用するのか、などを解説していこうと思います。こちらのページでも各種加工について説明はしておりますので、よかったらご覧ください。
自費出版物などでは見栄えが大きく変わるものもありますので、興味のある方は是非最後までご覧ください。

特殊加工とは

一般的に冊子を作成する場合、使用する表紙用紙・本文用紙・綴じ加工(無線綴じ・中綴じ・平綴じ)の選択は必ず必要で、これらさえ選択すればとりあえずは「本」の形になって出来上がってきます。
車を購入した時に純正状態で納車されるようなイメージですね。ここにカーナビやフロアマット、ホイール交換など自分好みに装飾していきます。冊子にもこのような装飾に近いオプション加工があり、冊子の用途によって追加していくわけですね。では代表的なオプション加工から順に解説していこうと思います。


・色扉加工(いろとびらかこう)

印刷業界では「扉」とよばれる事が多い色扉。この加工は本文ページの任意な場所に、区切りの意味合いで本文用紙やまったく別の用紙を挿入する加工です。
本文と同じ用紙でも可能ですが、区切りの判別が付きやすいことから、色上質紙を利用されるケースが多いです。

色扉挿入例
色扉挿入例

【用途】
本文内容の切り替え時に区切りの意味で挿入されます。大学で作られる研究紀要などは研究者が複数いるケースがあるため、研究者ごとに色扉で区切ることも多いです。第1章、第2章など章で区切ることもあり、本文内容をリセットする意味で非常に利用頻度の高い加工となります。

【備考】
1冊の冊子に20枚まで挿入可能です。
挿入する場所に決まりやルールはありませんので、お好きな箇所をご指定いただけます。費用はその分必要となりますが、区切りごとに用紙色を変更することも可能です。


・折込加工(おりこみかこう)

冊子の仕上がりサイズはA4,B5,A5,B6が一般的ですが、一番大きなA4サイズでも横210㎜しかありません。
その少ない範囲内では情報を満足に載せきれなかったり、隣のページに情報をまたぐとしても綴じ部分が読みづらくなったりするケースがあります。
そんな時に活躍する加工が折込加工で、出来上がった冊子はA4サイズなのに、折込加工ページだけはA3サイズに展開することができます。
普段はZのような形で格納されているので冊子からはみ出るようなこともなく、必要な時に引っ張り出せるので冊子の仕上がりも大変綺麗です。

折込挿入例
折込挿入例

【用途】
年表など少ない範囲で全てを掲載することが困難な場合に利用されます。
流し読みさせずしっかり読んでもらいたい内容を掲載することにも適しています。

【備考】
1冊の冊子に5枚まで挿入可能です。
挿入する場所に決まりやルールはありませんので、お好きな箇所をご指定いただけます。本文ページ内に折り目が入ったページを挿入するため、出来上がった冊子は若干ふわっと膨らんだ状態になります。


・見返し加工(みかえしかこう)

無線綴じのみのサービスとなりますが、表紙と本文の間に用紙を挿入して冊子自体の強度アップや見た目の高級感を演出できる加工です。
表紙2面、3面に用紙を貼り付け、巻頭と巻末に同用紙が1枚遊ぶ形となります。見返し自体に印刷をおこなうことも可能です。

見返し挿入例
見返し貼り付け場所

【用途】
冊子の強度アップ、高級感の演出が必要な時に利用されます。
数百ページの多ページ冊子には強度を上げていただいた方が長期利用にも安心です。本屋さんに並んでいるような冊子には大抵この見返し加工が施されています。
表2、表3面に貼り付け、貼り付けられていない側は巻頭、文末に一枚遊ぶ形となりますが、この遊び分が不要な場合は削除することも可能です。

【備考】
強度、見た目ともにグレードアップするものの、別途加工費用が発生しますので、作成される冊子の用途によって採用されるかを検討してみると良いでしょう。


・ミシン加工(みしんかこう)

ミシン加工とは、普段よく目にされるものでいえばチケットや回数券などを容易に切り取るための破線状の切れ目のことをいいます。
冊子の本文の一つに申込用紙などがあった場合、読んだ人がハサミやカッターなどを使用しなくても簡単に切り取れるように、あらかじめミシン加工しておくことが可能です。用紙の端から端まで一直線に入るミシン加工をスリッターミシンと呼び、弊社ミシン加工オプションで採用しているものとなります。
用紙の途中でミシン加工を止めるものはジャンプミシンと呼びますが、こちらの加工には対応しておりません。

スリッターミシン対応可
スリッターミシン対応可
スリッターミシン複数対応可
スリッターミシン複数対応可
ジャンプミシン対応不可
ジャンプミシン対応不可

【用途】
冊子本文の中に利用者自身に切り取って使ってもらいたいページがある、願書や申込書など提出書類がある場合に利用されます。
無線綴じ、中綴じ、平綴じ全てに利用できるオプション加工となります。

【備考】
冊子の綴じ部分に対し平行に加工するケースが大半ですが、綴じ部分から最低でも10㎜離れた場所にのみ加工可能です。
本数の制限は特にありませんが、ミシン加工を施すページは破れやすくなるため、ある程度厚みある用紙を選択すると良いでしょう。


・穴あけ加工(あなあけかこう)

出来上がった冊子に穴をあけてバインダー保存を可能にするオプション加工です。社内資料や取扱説明書などに利用されることが多く、必要なページだけを保管するなどにも適しています。

穴あけ例

【用途】
市販のファイルに必要なページをファイリングしたり、紐をかけて机にぶら下げておくなど利用方法は様々です。

【備考】
綴じ部分から10㎜ほどの場所に6㎜の穴をあけますが、穴の大きさや数、位置などは変更することも可能です。穴あけ加工をおこなう場合は、本文ページのデータ作成時に文章が穴にかからないように、あらかじめ文章位置の調整をおこなう必要があります。



・PP加工(ぴーぴーかこう)

表紙や表紙カバーの表面に超光沢のフィルムを貼り付ける加工となります。また完全に光沢を消すフィルムを貼り付ける加工もあります。書店に並んでいる冊子にはほとんどPP加工が施されています。艶あり、艶なし2種類のフィルムから選択いただけます。売り本にはほぼ加工されていますので、書店で一度ご覧いただくと良いでしょう。

艶ありPP加工例
艶ありPP加工処理済み冊子

【用途】
自費出版冊子、売り物冊子や記念誌などによく利用されます。高級感アップ、表紙印刷色の劣化、汚れ、傷防止に役立つため、高額ながら人気あるオプション加工です。

【備考】弊社でのフィルム貼り付け加工は表紙、表紙カバーのみに対応可能で、また70kg以上の用紙にしか加工できません。用紙サイズも最低A3用紙サイズ(438×312)が必要です。1枚20円以上必要となりますので、こちらも作成される冊子の用途によって検討してみると良いでしょう。

・抜刷加工(ぬきずりかこう)

1冊の冊子に著者が複数人いる場合に、希望される著者の掲載ページのみを抜粋し、あらたに別の表紙を巻きつけてお渡しするサービスです。

抜刷のもととなる本冊
論文集本冊
抜刷2名分作成例
本冊より2名の著者分を抜粋し、抜刷を作成

【用途】
例えば論文集冊子の中から、希望されるA先生とB先生の論文ページのみを抜粋し、別途それぞれの先生用に表紙を巻きつけ冊子を作成するサービスです。
多い場合は1冊の論文集に10名以上の著者がいる場合もありますので、本冊とは別に数10種類抜刷を用意することもあります。

【備考】
前後の著者の論文が混ざらないように、本文の始まりは奇数ページ(左綴じ冊子の場合は右側ページ)、終わりは偶数ページ(左綴じ冊子の場合は左側ページ)となるようページ構成を考える必要があります。
そのようなページ送りを本冊でおこなえていない場合は、前後の著者ページを表紙2面、3面に貼り付けて隠すことも可能ではありますが、見栄えは悪くなってしまうため注意しましょう。

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