【解説】ネット印刷通販は何故安いのか?

今回はよく一般の方に聞かれる疑問「大手印刷通販でのカラー印刷って何故あんなに安いの?」この疑問について解説していこうと思います。
仕組みを理解いただき、ネット印刷通販へ依頼するか近くの印刷会社へ依頼するか、どちらが良いのか判断いただくと良いかと思います。

・大手印刷通販のカラー印刷が安い理由

名刺カラー印刷100枚が1,000円以下、両面カラーチラシが1000枚で3,000円ほどの破格値がテレビCMでも日々流れておりますので、一度はご覧になられたこともあるのではないでしょうか。
街の印刷会社へ両面カラーチラシ1000枚を頼んだら10倍以上の金額だった。これは決してぼったくり価格ではなく、印刷システムの違いから生じている価格差なのです。
ではそれぞれの特徴と印刷システムの違いとは何なのかを解説していこうと思います。

・街の一般的な印刷会社へ依頼した場合

Aさんは印刷データをご自身で用意して、会社近くの印刷会社へ直接チラシの作成依頼をしました。
紙質は光沢のあるコート紙を希望し、数量はA4サイズで3000枚注文しました。
以下の画像は印刷会社側がA全判用紙にA4を8面並べて印刷するよう面付けしたものです。
当然ながら8面ともAさんが注文したカラーチラシですので、3000枚÷8=375枚を印刷し、A4サイズに断裁すれば注文した3000枚が出来上がります。

街の印刷会社面付け例

印刷を開始するには材料が必要です。印刷をおこなうために必要な材料は以下の通りです。

・印刷用紙(コート紙を希望)注文枚数+印刷予備
・データを焼き付けた印刷の元となる刷版(表面4色分+裏面4色分の計8版)
・CMYKのインキ

・大手印刷通販会社へ依頼した場合

パソコンから大手印刷通販のサイトへ入り、希望の用紙や納期を選択してからご自身で用意した印刷データをアップロード入稿します。
街の印刷会社へ頼む時と同じ用紙と数量で注文できました。
ここで価格差があまりに大きいことに驚かれる方も多いのではないでしょうか。
何故同じ印刷なのにここまで差があるのか?それは以下の画像をご覧いただければご理解いただけます。

印刷通販会社面付け例

街の印刷会社が面付けした画像と比較すると一目瞭然ですが、印刷通販会社はA全判の用紙に8件分の注文データを貼り付けて印刷をおこないます。
1件毎の注文価格を安く設定して注文をまとめて受注し、8件分一気に印刷することで刷版費用を激減させているわけです。
街の印刷会社で8件分の注文が入った場合、両面カラー印刷分の刷版枚数は64版になります。一方で印刷通販会社では8版で全てが完了する仕組みです。
印刷に必要な刷版のコストウエイトは大きく、8分の1にまで価格を下げることができると街の印刷会社では太刀打ちできません。
圧倒的な注文数の確保と納期や用紙種類幅を狭めることで、同仕様での注文がまとまるように設定しているわけです。

印刷を開始するには材料が必要です。印刷をおこなうために必要な材料は以下の通りです。

・印刷用紙(コート紙を希望)注文枚数+印刷予備
・データを焼き付けた印刷の元となる刷版(表面4色分+裏面4色分の計8版)←ここの金額差が非常に大きい
・CMYKのインキ

・街の印刷会社 vs 大手印刷通販会社

作る印刷物によっては価格差は非常に大きなものとなりますが、全ての印刷物に当てはまるわけではありません。
また価格だけでは依頼できないといった難しい商材もあります。ではどのように使い分けるのが良いかを解説していこうと思います。

・街の印刷会社へ依頼することをオススメ

以下の条件に該当する場合は、コストが高くなっても街の印刷会社へ依頼すると良いでしょう。印刷会社は無数にありますので、より親身に丁寧に提案してくれる会社を選ぶと良いかと思います。

ケース① 印刷開始まで何度も打ち合わせが必要な案件である。
校正のやりとり、体裁・文脈など様々な打ち合わせが必要である場合、印刷通販会社では対応が難しいので街の印刷会社へ依頼しましょう。

ケース② ちょっと変わった用紙を使用したい。
特殊用紙で他にない印刷物を作りたい方も印刷通販会社では用紙ラインナップが限られているため対応できないケースばかりです。

ケース③ カラー印刷ではなく特色で作成したい。
特色での印刷に対応している印刷通販会社は無いと思っていただいて良いかと思います。

ケース④ 特殊なサイズで加工が必要である。
A4やB5といった規格サイズから外れる場合は対応いただけないケースが大半です。

ケース⑤ パソコン操作に不慣れである。作ったデータに不安がある。
商品ラインナップから用紙や数量、納期を選び、印刷通販会社が指定する入稿方法で印刷データをアップロードする必要があります。また入稿データに不備があっても印刷上問題がなければそのまま印刷されてしまいますので、自信のない方は納期遅延、やり直しにより金銭的リスクがありますのでオススメできません。

ケース⑥ 本番印刷前に印刷本機で色校正をおこなって確認したい。
商品パッケージやポスターなど実際の印刷機で事前に色目の確認をおこないたいと言われる方は多くいらっしゃいます。通販会社では本機校正には対応しておりませんので街の印刷会社へ相談してみましょう。

・印刷通販会社へ依頼することをオススメ

一方で以下の条件に該当する場合は、最もコストカットができるので印刷通販会社へ依頼すると良いでしょう。

・対面や電話での打ち合わせは必要なく、用意したデータでそのまま進めてもらって構わない。
・用紙にもこだわりはなく、配布時期が終われば破棄する印刷物なのでコストを抑えたい。
・とにかく納期を急いでいる。多少品質が落ちても納期が優先。
・印刷通販の利用に慣れており、データ作成にも自信がある。

印刷通販に依頼すると汚い商品が送られてくる、間違っているなど問題は多々ありましたが、今では各社クオリティも高く安心して依頼できるようになっているようです。
ただしある程度の自己責任を持つ必要もありそうです。間違った商品が届き、急いでサポートセンターに電話をかけても電話が一切繋がらず、納期遅延を起こしてしまったというお客様もおられますので、そのあたりの不便さは多少残っているのかもしれませんね。

・弊社が大手印刷通販会社にも負けない理由

弊社の冊子印刷が大手印刷通販よりも安い理由は何故でしょうか。
それは冊子印刷はチラシや名刺、パンフレットと違って用紙や数量、ページ数に加工方法までバラバラだからです。
他注文と付け合わせても版数は減りませんし、何より混入のリスクが高すぎるため、付け合わせをおこなうメリットが全くありません。

それだけが理由ではなく、カラー印刷は1商品に最低でも刷版が4枚必要ですが、モノクロ印刷の場合は1枚で済みます。そうなると刷版費用での利益確保が4分の1となり、言葉は悪いですが旨味がありません。
ですので各社カラー印刷を推しているわけです。
弊社は名前の通り、モノクロ冊子印刷を得意としておりますので、最大手印刷通販会社にも価格は負けておりません。
お客様にとって、より無駄のない注文先を商品種類毎に設定されると良いと思います。

モノクロ冊子印刷.comでは「安く・早く・美しく」というこだわりを持ち、冊子印刷の作成に全力で取り組んでおります。
原稿のPDFデータをいただければ、迅速に印刷・製本してお届けします。「1500部程度までのモノクロ冊子印刷」に特化した会社だからこそ、他社様では見積りと予算が合わなかったケースでも、ご期待に沿える可能性があります。ご希望があれば、無料で一部サンプルの印刷も可能です。
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