【簡単】冊子の作り方自作編 〜 手順・特徴 〜

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冊子(さっし)の作り方をお探しですか?
冊子は著者の「想い」を一冊にまとめ、ご自身の知識や経験を興味がある人に届けることもできる便利なツールの一つです。
電子書籍も以前より随分と利用者が増えてきておりますが「紙に印刷された活字を読みたい」と思われる方も多くおられます。
コレクションとして本棚に並べたり、贈呈する場合には「本」として作りたいと思われる方が非常に多いです。

では形ある「本」いわゆる冊子は一体どのように作れば良いのでしょうか。
今回は今まで自作本など作ったことがない方へ向けて「簡単でわかりやすい冊子の作り方」の手順・特徴・自作・印刷業者への依頼についてわかりやすくご紹介していこうと思います。

冊子とはどんなもの?

あなたは冊子とは一体どんなものをイメージされますか?
冊子を一言でいうと「(のり・針金で)綴じた薄い小型の本」になります。名前の由来は「冊子本」からきており、本の一種です。
冊子と本の違いはユネスコの国際基準によると5~49ページ未満を(小)冊子と定義しており、49ページ以上で非定期刊行物を本と定義しています。
ですので49ページ以下で、定期的に発行されているものをざっくりと冊子と呼んでよいでしょう。
冊子は本よりも作る難易度が低く、誰でも簡単に作ることができるのも特徴です。次の章から、冊子の作り方についての手順をご説明します。

冊子の作り方 ①「企画」

冊子の作り方の1つ目が「企画」です。
企画とはどのような冊子を作るのか?を決めることです。
例えばあなたがホットヨガが好きで、多くの人にホットヨガをもっと知ってもらいたい、または記念に一冊にまとめたいなどの目的で冊子を作るとします。
その冊子をどんな「形」にするのかを決めることが「企画」です。

★一般的には次の9点について企画で決めます。

冊子のテーマ
冊子のテーマとは「ホットヨガについて」のように、冊子の中で中心に語られる内容のことです。
あたりまえですが冊子のテーマこそが、冊子にとって一番重要な部分になります。

冊子のフォーマット
冊子のフォーマットとは、冊子をどのような形式にするかということです。
例えば写真がメインである冊子なのか、文字やイラストがメインである冊子なのかなどです。写真がメインであればカラー印刷でパンフレットのような体裁がいいかな?文字やイラストがメインであればモノクロ印刷がいいかな?など作りたい冊子をイメージすると良いですね。

冊子の構成
冊子の構成とは、タイトル・見出し・中見出し・小見出し・目次・あとがきなどのことです。
章立て、プログラムのようなものです。

ページ数・ページ割
ページ数とは全体で何ページにするのかということです。ページ割とはページのおおまかな配分のことです。
ここではまだおおまかに決めて良いですが、奇数ページで完結してしまうとページが半端になりますので、基本的にページ数は4の倍数(4・8・12など)がおすすめです。

仕上がりサイズ
サイズとは冊子を正面から見た時の大きさのことです。
A4・B5・A5・B6などがあります。

綴じ方
綴じ方とは冊子や本の束ね方、つなげ方のことです。
一般的に冊子は無線綴じ・中綴じがよく使用されます。
(参考)各種冊子印刷の特徴

カラー・モノクロ・特色
作りたい冊子の表紙の色、本文の色を決めていきます。写真がメインで忠実に再現したいならカラー印刷となり、文字主体の冊子であればモノクロ印刷を選択すると良いでしょう。
特色印刷は通常家庭用のプリンターではうまく再現できず、印刷会社へ依頼しても高額になりますので、あまりおすすめできません。
カラーとは4原色(青赤黄黒)の掛け合わせで色目を再現する印刷方式で、モノクロは黒一色で再現され、特色は4原色では再現できない色目を絵具感覚で混ぜ合わせて作ります。

紙の種類
紙の種類とは、表紙や本文の紙の種類のことです。
紙見本を見ながら選ぶことをおすすめしますが、カラー印刷にはコート系やマット系、モノクロ印刷には上質系がおすすめです。紙種を選ぶ際には用紙の厚みも合わせて選ぶと良いでしょう。
(参考)各種用紙の特徴

スケジュール
スケジュールとは冊子作りの工程表のことです。例えば原稿の完成日、写真やイラストの納品日、データ変換の日などです。印刷会社へ依頼し、校正までおこないたい場合は十分な日数を確保しておきましょう。

冊子の作り方 ②「カット割」

冊子の作り方の2つ目が「カット割」です。
カット割とは、ページ内の文章・写真・イラストのおおまかな配置決めのことです。簡単に言えばパーツの仮配置図のことになります。
最終的にはレイアウト段階で配置決定します。

冊子の作り方 ③「原稿の作成」

冊子の作り方の3つ目が「原稿の作成」です。
原稿の作成とは冊子で使う文章を執筆することです。この段階では手書きでも良いですしパソコンに入力していってもOKです。
まずは1度最後まで書き上げて、その後に校正しながら加筆修正することで早く原稿が作成できます。
最初から冊子の作成を印刷会社へ依頼するつもりの場合はデータ作成ソフトによっては各社対応の可否が変わりますので注意が必要です。

冊子の作り方 ④「写真・イラストの準備」

冊子の作り方の4つ目が「写真・イラストの準備」です。
写真・イラストの準備とは、冊子に掲載したい画像を準備することです。写真は出来る限り高解像度のものを用意しましょう。解像度が低いと印刷したときにボヤけたりガタついたりと見栄えが悪くなります。
手書きであれば一度スキャンして画像データ化します。パソコンで作成したものであれば画像データとして保存しておきます。

冊子の作り方 ⑤「レイアウト」

冊子の作り方の5つ目が「レイアウト」です。
レイアウトとはカット割を見ながら文章・写真・イラストを各ページに配置する作業です。カット割を作っておくとレイアウトはスムーズに進みます。
カット割が準備段階で、レイアウトが完成型となります。

冊子の作り方 ⑥「編集」

冊子の作り方の6つ目が「編集」です。
編集とはレイアウトした文章・写真・イラストを一度見なおし、最適なものに修正・入れ替えることです。
編集までくれば冊子の中身は出来上がりです。

冊子の作り方 ⑦「データ変換」

冊子の作り方の7つ目が「データ変換」です。
データ変換とは作成したファイルを印刷に適したデータに変換することです。
一般的にパソコンで文章を入力したり、画像を貼り付けたものは一旦ファイルに保存されます。
ファイルのままでも家庭用プリンターで印刷だけはできます。もしきちんとした冊子を作りたいのであればデータに変換することをおすすめします。
データに変換することで印刷業者に依頼することができ、本格的な冊子を作ることも可能になります。

(参考)テクニカルガイド
(参考)OfficeWordから完全PDFデータへ変換

冊子の作り方 ⑧「印刷」

冊子の作り方の8つ目が「印刷」です。
印刷とは文字通りデータを紙に印刷することです。印刷は次の3つの方法で行うことができます。

❶ 自宅のプリンター
❷ コンビニのプリンター
❸ 印刷業者に依頼

冊数が少なく数ページで、仕上がり精度を気にしないのであれば自宅かコンビニのプリンターで大丈夫です。
コンビニのプリンターは1枚○○円といった設定ですので、50冊以上作る場合は印刷業者への依頼を検討してみても良いかもしれません。
冊数やページ数が多く、綺麗に頑丈な仕上がりを求めているのであれば印刷業者に依頼することをおすすめします。
印刷業者に依頼することで大量に早く綺麗な冊子を作ることができます。

冊子の作り方 ⑨「裁断」

冊子の作り方の9つ目が「裁断」です。
裁断とは決まった形に合わせて、印刷した紙を切り揃えることです。
印刷しただけの状態だと上下左右に余白の部分が多く、できあがりの品質が不格好になります。
少々手間ではありますが裁断の作業を入れることで綺麗に仕上げることができます。自作で裁断する場合には怪我に注意しながらハサミやカッターなどを使って裁断してください。
ペーパーカッター(手動裁断器)を使用すれば、ハサミ・カッターよりも綺麗に裁断することが可能です。
冊数・ページ数が多くなると裁断するだけで一苦労ですので、そのような場合は印刷業者に依頼すると良いかもしれません。
印刷業者に依頼することで、圧倒的に高品質な裁断が可能になります。

冊子の作り方 ⑩「製本」

冊子の作り方の10個目が「製本」です。
製本とは印刷した紙をまとめて一冊の本の形にすることです。
ざっくりではありますが以下の流れで製本はできあがります。また一般的に製本には以下の2種類がよく使われます。

❶ 印刷物をナンバー(ページ順)に従って重ねていきます。
❷ 表紙と本文とをのりや針金で冊子がバラバラにならないよう結合します。
❸ 冊子の背中以外の3辺を仕上げたいサイズに綺麗に裁断します。

❶ 中綴じ・・・背表紙の背中部分2カ所に針金やホッチキスで留めて綴じる製本方法です。
❷ 無線綴じ・・背表紙の背中部分にのりをつけて本文とを接着して固める製本方法です。

冊数・ページ数が多くなるとホッチキスが貫通しなかったり、のりが固定されなかったりと不具合が多々起こるものです。綺麗で頑丈な冊子を求めているのであれば印刷業者に依頼すると良いでしょう。

まとめ

今回は冊子の作り方の手順・特徴についてご紹介しました。今回の記事のポイントをまとめると次の3点です。
この記事を参考にしていただき、素敵な冊子が出来上がると幸いです。

・冊子とは(のり・針金で)とじた薄い小型の本。
・パソコン・プリンター・ハサミ・カッター・ホッチキスがあれば自作でも冊子は作れる。
・冊数・ページ数が多く、綺麗で頑丈な冊子を作るのであれば印刷業者へ依頼することで本格的な冊子を作ることができる。

ご自身で作ることが難しい場合はお気軽にご相談ください。

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